色彩調和・配色技法2026-07-17·読了6

色彩検定2級 配色技法の全パターン|色相配色とトーン配色の使い分け

同一・類似・対照色相配色から、ドミナント配色、トーンオントーン、トーンイントーン、セパレーション、グラデーションまで、2級で問われる配色技法を原理と作例で網羅。用語の混同を防ぐ整理術を紹介します。

色彩検定2級の配色技法は、『色相をどれだけ動かすか』と『トーンをどれだけ動かすか』という二つのものさしで整理すると、紛らわしい用語のほとんどが自然に区別できるようになります。

本記事では、同一・類似・対照色相配色という色相のものさしから、ドミナントカラー・ドミナントトーン、トーンオントーンとトーンイントーン、セパレーションとアクセント、グラデーション、そしてトーナル・カマイユ・フォカマイユまで、PCCS(日本色研配色体系)を土台に原理と作例で順に解説します。

色相配色(同一・類似・対照)の原理

色相配色とは、PCCS(日本色研配色体系)の24色相環の上で、組み合わせる色同士の色相番号がどれだけ離れているかによって分類する配色技法です。まず基準になるのが『距離ゼロ』の同一色相配色で、色相番号を一つに固定したまま明度と彩度だけを変えます。たとえば同じ赤系のなかで明るい赤と暗い赤を組むように、色みが一つなので最もまとまりやすく、配色に迷ったときの安全策になります。

色相番号の差がおおむね1〜3程度に収まる近い色相どうしをそろえるのが類似色相配色です。黄みの橙、青と青緑のように、共通性を保ちながらも同一色相よりは変化が出るため、単調さを避けつつ穏やかにまとめたい場面で使われます。

一方、色相番号が大きく離れた組み合わせが対照色相配色で、色相環でちょうど正反対、すなわち180°対向の関係にあるものが補色色相配色です。青緑のような補色どうしは互いを最も鮮やかに見せ合う反面、面積が拮抗すると目がちらつきやすいため、後述するセパレーションやアクセントで調整するのが実務の定石です。

赤(基準)#E60012
橙(類似)#F39800
緑(対照)#009944
青(対照)#0068B7

ドミナント配色とトーンの二軸(トーンオントーン/トーンイントーン)

ドミナント配色とは、画面全体を貫く『支配色(ドミナント)』をあらかじめ決め、その共通性で多色をまとめる考え方です。共通させる要素が色相ならドミナントカラー配色、トーンならドミナントトーン配色と呼び分けます。たとえば夕景を橙の色相で覆えばドミナントカラー、複数の色相をすべてペール(p)の淡いトーンでそろえれば柔らかなドミナントトーン配色になります。

ここで2級の受験者が最も混同しやすいのがトーンオントーンとトーンイントーンです。トーンオントーン配色は同一(または類似)色相のまま明度差を大きくとる配色で、『トーンを重ねる(on)』の名の通り、同じ色みの濃淡でまとめます。青系ならライトブルーとネイビーの組み合わせが典型です。

対してトーンイントーン配色は同一トーンのなかで色相を変える配色です。『同じトーンの中で(in)』色相を動かすため、たとえばすべてをダル(d)でそろえたまま赤・黄・緑と色みを散らします。明度と彩度の印象がそろうので、色数が多くても全体の調子が破綻しません。『色相をそろえて明度差=オントーン』『トーンをそろえて色相違い=イントーン』と、動かす軸で覚えると取り違えを防げます。

技法そろえる要素動かす要素
トーンオントーン色相明度(濃淡)
トーンイントーントーン色相
ドミナントカラー色相トーン
ドミナントトーントーン色相

セパレーション・アクセント・グラデーションの効果

セパレーション配色とは、隣り合う色と色の境目に別の色(分離色)を細く挟み、関係を調整する技法です。補色どうしでちらつくときや、明度の近い色が溶け合って見えにくいときに、無彩色の白・黒・グレーや金・銀を境界に入れると、輪郭が締まって全体が読みやすくなります。ステンドグラスの黒い縁取りが分かりやすい実例です。

アクセント配色とは、まとまった配色のなかに、面積の小さな対照的な色を一点だけ効かせて焦点をつくる技法です。効かせる色は補色や高彩度色など、地の色と差の大きいものを選び、面積を小さく保つのが要点です。落ち着いたグレーの装いにを一点挿す、といった使い方が典型で、誘目性の高い高彩度の暖色は少量でもよく目立ちます。

グラデーション配色とは、色を一定の方向へ段階的に変化させ、連続したリズムを生む技法です。組み立て方は単純で、色相・明度・彩度・トーンのいずれか(または複数)を等間隔で少しずつ動かします。色相環の順に赤→橙→黄と送る色相のグラデーション、同一色相で明度を段階的に下げる明度のグラデーションなどがあり、変化の軸をひとつに保つほど流れが自然に見えます。

ペール#FCE9C8
ライト#F6B76F
ソフト#E8862B
ディープ#A85812

トーナル・カマイユ・フォカマイユの見分け方

トーナル配色とは、ダル(d)を中心とした中間色調でまとめる、落ち着いた印象の多色配色です。トーンイントーンの一種と位置づけられ、濁りのある中明度・中彩度でそろえるため、色数が多くても大人しく上品にまとまります。

カマイユ配色とは、色相もトーンもごくわずかしか違わず、ぱっと見ではほとんど一色に見えるほど曖昧にまとめた配色です。フランス語で単色画を意味する言葉が語源で、霧がかったような繊細で微妙なニュアンスが持ち味です。

フォカマイユ配色とは、カマイユよりも色相やトーンの差をやや広げ、隣り合う色の違いがなんとか感じ取れる程度にした配色です。『フォ(faux=見せかけの)』カマイユという名の通り、カマイユの延長線上にありながら少しだけ変化を許した関係で、両者は差の大きさの程度でつながっています。ほとんど差がなければカマイユ、うっすら差が分かればフォカマイユ、と連続的にとらえると区別しやすくなります。

免責事項

本記事は色彩検定2級の学習補助を目的とした独自の解説であり、公益社団法人 色彩検定協会(A・F・T、文部科学省後援)が発行する公式テキストの内容を代替するものではありません。配色技法やPCCS・マンセル表色系の定義はJIS規格および公式テキストの範囲に沿って記述しています。

細部の表現や最新の規定は改訂されうるため、試験対策として用いる際は必ず公式テキストと公式サイト(https://www.aft.or.jp/)で最新情報をご確認ください。受験料(2級10,000円・税込)や年2回の試験日程などの制度面は2024年度時点の情報を含み、改定されうるため公式で要確認です。

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///書いた人

色彩検定2級対策問題道場編集チーム

株式会社狼煙(Noroshi Inc.)が運営するNorolu Beaconの編集チーム。 受験生・色を扱う実務者の方が一発合格できることを目指し、 色彩検定協会の公式テキストとJIS規格を照合しながら、 ひとつひとつの記事を手作業で作成しています。

公開日:

///公式情報源

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