色の表示(マンセル・PCCS)2026-07-17·読了7

色彩検定2級 PCCS徹底解説|色相環24色とトーンの体系を読み解く

PCCSの色相環24色と12トーンの体系を、色相番号・トーン記号の読み方から解説。ヒュートーンシステムの活用法やマンセル表色系との違いまで、2級の中核である色の表示分野を確実に押さえます。

PCCS(日本色研配色体系)は、色を『色相24分割』と『トーン(明度と彩度をまとめた概念)』の2軸で整理する、色彩検定2級『色の表示』分野の中核です。この記事では、色相環24色の並びと補色の対向関係、12種のトーン、色相番号とトーン記号の具体的な読み方、そしてマンセル表色系との違いまでを、実際の記号例を交えて順に解き明かします。丸暗記ではなく『なぜその位置にあるのか』という理屈から押さえることで、配色技法を問う問題にも応用できる土台をつくります。

PCCS色相環24色の構成と対向関係

PCCS色相環とは、色相を24等分し色相番号1〜24で環状に並べた配置のことです。心理四原色である赤(2:R)・黄(8:Y)・緑(12:G)・青(18:B)を環の要所に置き、その間を橙・黄緑・青緑・青紫・紫・赤紫でつないで一周させています。

対向関係のポイントは『色相番号が12離れた位置が補色になる』という規則です。環をちょうど半周した正反対の色が補色にあたり、たとえば2:Rの向かいは14:BG、8:Yの向かいは20:V、12:Gの向かいは24:RPという対応になります。この『+12で補色』を覚えておくと、補色色相配色や対照色相配色かどうかを番号の引き算だけで素早く判断できます。24分割という粒度は、マンセルの100分割ほど細かくない代わりに、配色を組み立てる単位として人が扱いやすい大きさに設計されている点が特徴です。

2:R 赤#E60012
5:O 橙#EE7800
8:Y 黄#FFF100
12:G 緑#8FC31F
18:B 青#00A0E9
22:P 紫#920783

12トーンの体系と明度・彩度の位置

トーンとは明度と彩度を組み合わせた『色の調子』のことで、PCCSでは有彩色をビビッド(v)・ブライト(b)・ストロング(s)・ディープ(dp)・ライト(lt)・ソフト(sf)・ダル(d)・ダーク(dk)・ペール(p)・ライトグレイッシュ(ltg)・グレイッシュ(g)・ダークグレイッシュ(dkg)の12トーンに分類します。同じ色相でも、鮮やかなビビッドから淡いペール、暗いダークまで、トーンが変われば印象は大きく変わります。

位置関係を押さえると理解が一気に進みます。彩度が最も高いのがビビッド(v)で、そこから明度を上げていくと明清色のブライト(b)・ライト(lt)・ペール(p)へ、明度を下げていくと暗清色のディープ(dp)・ダーク(dk)へ移ります。彩度を抑えた濁りのある中間色がストロング(s)・ソフト(sf)・ダル(d)・ライトグレイッシュ(ltg)・グレイッシュ(g)・ダークグレイッシュ(dkg)です。縦軸に明度、横軸に彩度をとったトーンの見取り図の中で各トーンの居場所を覚えると、『トーンオントーン=同一色相で明度差をつける』『トーンイントーン=同一トーンで色相を変える』といった配色技法が視覚的につながって理解できます。

無彩色は色みを持たないため、白(W)・明るい灰(ltGy)・中位の灰(mGy)・暗い灰(dkGy)・黒(Bk)の5段階で表します。有彩色のトーンとは別立てで扱う点に注意しておきましょう。

色相番号とトーン記号の読み方

PCCSの有彩色は『トーン記号+色相番号』の組み合わせで表記します。たとえばv2は鮮やかな赤、lt18は明るい青、dp8は濃い黄を意味します。前半のアルファベットがトーン、後半の数字が色相番号という二段構えの読み方です。

つまり記号を見た瞬間に、前半から『どのくらいの鮮やかさ・明るさか』、後半から『どの色相か』という二つの情報を同時に読み取れる仕組みになっています。v(ビビッド)なら高彩度、lt(ライト)なら高明度で中程度の彩度、dp(ディープ)なら暗く鮮やか、といった具合にトーン記号が調子を、色相番号が色みを担当します。無彩色にはトーン記号ではなく明度段階の記号(W・ltGy・mGy・dkGy・Bk)を用い、有彩色とはっきり区別するのがルールです。試験では『v2はどの色か』『dkとdkgはどう違うか』のように記号から色を復元させる出題が想定されるため、記号を「調子→色相」の順に分解する癖をつけておくと確実に対応できます。

マンセル表色系との違いと対応

PCCSとマンセル表色系の最大の違いは、PCCSが明度と彩度を『トーン』としてまとめ配色向けに扱うのに対し、マンセルは色相・明度・彩度を独立した数値で一色ずつ厳密に指定する点です。目的がそもそも異なります。

マンセル表色系は色相を100に分割し(基本10色相はR・YR・Y・GY・G・BG・B・PB・P・RP)、明度0〜10、彩度を組み合わせて『色相 明度/彩度』の形式で表します(例:5R 4/14)。これは物理的・知覚的に一つの色を正確に指し示すのに向いた尺度です。一方PCCSは24色相とトーンによって、複数の色の関係すなわち配色を感覚的に捉えるのに向いています。2級ではこの両方を扱うため、『マンセルは色そのものの指定、PCCSは配色の設計』と役割で整理しておくと混乱しません。両体系の色相はおおむね対応づけられますが、分割数が24と100で異なるため一対一に完全対応するわけではない点は公式テキストでも確認しておくと安心です。

観点PCCSマンセル表色系
色相の分割24色相(1〜24)100分割(基本10色相)
明度・彩度トーンにまとめる明度・彩度を独立指定
表記例v2、lt185R 4/14
得意分野配色の設計色の厳密な指定

ヒュートーンシステムの実践活用と表記ルール

ヒュートーンシステムとは、色相(ヒュー)とトーンの2軸で色を整理するPCCSの考え方そのもので、配色を『色相をどうするか×トーンをどうするか』の掛け合わせとして設計できる実践的な枠組みです。この2軸で考えると、配色技法が驚くほど見通しよく整理できます。

たとえば同じトーンのまま色相だけを変えれば、統一感のあるトーンイントーン配色になります。逆に同じ色相でトーンだけを変えれば、まとまりのあるトーンオントーン配色です。全体を一つのトーンで支配するドミナントトーン配色や、中間トーンで穏やかにまとめるトーナル配色も、すべて『色相をそろえるか散らすか』『トーンをそろえるか散らすか』という2軸の操作として説明できます。配色の問題に迷ったら、まず色相軸とトーン軸のどちらをそろえているかを見分けるのが近道です。

表記ルールの整理も忘れずに。有彩色は必ず『トーン記号+色相番号』、無彩色は明度段階の記号という約束を守ることで、色を言葉と記号で正確に共有できます。実務でも、この共通言語があるおかげで『もう少し明るく』という曖昧な指示ではなく『ltトーンに寄せる』と具体的に伝えられ、作り手どうしの意図のずれを減らせます。ヒュートーンシステムは試験知識であると同時に、現場で使える配色の共通語でもあるのです。

免責事項

本記事は色彩検定2級の試験対策の一助として作成した独自の解説であり、内容の正確性には努めていますが、PCCSやマンセル表色系の定義・記号・色数の詳細は改訂により変わりうるため、細部は必ず最新の公式テキストでご確認ください。色相やトーンの厳密な数値・境界は公式の学習教材を正としてください。

試験日程・受験料・合格基準などの制度面は、公益社団法人 色彩検定協会(A・F・T)の公式サイトで最新情報をご確認ください。受験料は2024年度時点で2級10,000円(税込)ですが改定されることがあります。本記事は学習の目安を示すものであり、合格を保証するものではありません。

///書いた人

色彩検定2級対策問題道場編集チーム

株式会社狼煙(Noroshi Inc.)が運営するNorolu Beaconの編集チーム。 受験生・色を扱う実務者の方が一発合格できることを目指し、 色彩検定協会の公式テキストとJIS規格を照合しながら、 ひとつひとつの記事を手作業で作成しています。

公開日:

///公式情報源

公益社団法人色彩検定協会(A・F・T)

色彩検定の出題範囲・最新の定義は必ず公益社団法人色彩検定協会の公式テキストでご確認ください。

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実際の検定は公益社団法人色彩検定協会(A・F・T)が実施します。最終的な合否判定は同協会によるものであり、本サービスの結果は試験合格を約束するものではありません。

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