消火設備の種類と区分|第1種〜第5種・所要単位と能力単位を乙4向けに解説
消火設備の第1種から第5種までの区分、屋内消火栓・スプリンクラー・大型小型消火器などの分類、所要単位と能力単位の考え方、第4類火災に有効な消火設備の選び方を乙4試験の頻出論点に沿って整理します。
危険物乙4の「性質・消火」では、火を消す化学反応そのものよりも、どの消火設備をどこに置くかという制度面が繰り返し問われます。本記事は消火設備の第1種から第5種までの区分と、所要単位・能力単位という二つの単位、そして第4類(引火性液体)の火災に何が効くのかを、試験の頻出パターンに沿って一気に整理します。
結論を先に言えば、消火設備は能力の大きさと設置形態で5種類に法令上分類され(危険物の規制に関する政令第20条・別表第五)、ガソリンや灯油のようなB火災(油火災)には泡・粉末・二酸化炭素などの窒息系が有効で、棒状の水や強化液は流動・飛散を招くため不適です。この一文に含まれる用語の中身を、以下で順に詰めていきます。
消火設備の第1種〜第5種の区分と代表例は何か
消火設備は能力と設置形態によって第1種から第5種までに区分され、数字が小さいほど大規模・固定式で、大きいほど可搬・小規模になります。第1種=消火栓設備(屋内消火栓・屋外消火栓)、第2種=スプリンクラー設備、第3種=固定式の特殊消火設備、第4種=大型消火器、第5種=小型消火器・水バケツ・水槽・乾燥砂・膨張ひる石(パーライト)等、というのが法令上の並びです。
この順番は丸暗記より「人が動かす度合い」で捉えると忘れにくくなります。第1〜3種は配管やノズルが建物に固定された設備で、ボタンや感知器で作動します。一方、第4種の大型消火器と第5種の小型消火器・乾燥砂は人が手で運んで使う器具です。たとえば同じ粉末でも、配管で天井から放出する固定式なら第3種、台車付きで運ぶ大型ボンベなら第4種、片手で持てる住宅用サイズなら第5種、と置かれ方で種別が変わる点が引っかけになります。
乙4の試験では「乾燥砂は第何種か」「屋内消火栓は第何種か」を直接問う形が定番です。乾燥砂・膨張ひる石・膨張真珠岩は第5種、屋内・屋外消火栓は第1種、と数字を即答できるようにしておくと失点を防げます。
第2種はスプリンクラー設備のことで、天井のヘッドが熱で開き自動的に放水する固定式の設備を指します。第3種はそれ以外の固定式特殊消火設備の総称で、水噴霧消火設備・泡消火設備・不活性ガス(二酸化炭素等)消火設備・ハロゲン化物消火設備・粉末消火設備が含まれます。第2種だけスプリンクラーとして独立して覚え、残りの固定式をまとめて第3種、と二段で整理すると区別しやすくなります。
第3種が乙4で重要なのは、第4類の油火災に直接効く消火剤(泡・二酸化炭素・粉末・水噴霧)を建物に作り付けで備える形だからです。たとえば屋内タンク貯蔵所や大量の引火性液体を扱う施設では、人が消火器を持って近づくのが危険なため、泡や不活性ガスを固定配管で一気に放出する第3種設備が選ばれます。スプリンクラー(第2種)は水を撒く方式なので、ガソリンのような非水溶性の油火災には主役になりにくく、油の流動を招く点で第4類単独の防護には向かない、という対比も狙われます。