性質・消火2026-05-27·読了5

特殊引火物、ジエチルエーテル・二硫化炭素の特殊な危険性

第4類で最も危険な性状区分、特殊引火物。引火点-20℃以下・沸点40℃以下のいずれかを満たす、扱いに特別な注意を要する物質をひもときます。

特殊引火物は第4類の中でも最も危険性の高い性状区分で、指定数量も最も少ない50Lに設定されています。ジエチルエーテル、二硫化炭素、アセトアルデヒド、酸化プロピレンなどが該当します。

試験では「特殊引火物の定義」と「代表物質の特性」が問われやすい項目です。1つ1つの物質名を覚える前に、まず定義を押さえましょう。

特殊引火物の定義

消防法上の定義は次の通り。

1気圧において、発火点100℃以下のもの、または引火点が-20℃以下で沸点40℃以下のもの

つまり、「発火点がとても低い(100℃以下)」または「引火点も沸点もとても低い」物質。常温で容易に引火し、揮発しやすく、火災・爆発のリスクが極めて高い性質を持ちます。

代表物質引火点発火点沸点液比重
ジエチルエーテル-45℃約160℃約34℃約0.71
二硫化炭素-30℃約90℃約46℃約1.26(水より重い)
アセトアルデヒド-39℃約175℃約20℃約0.78

代表物質1:ジエチルエーテル

引火点: -45℃

発火点:約160℃

沸点:約34℃

液比重:約0.71 (水より軽い)

特徴:麻酔薬として歴史的に有名。揮発性が極めて高く、揮発した蒸気は床面に滞留して遠くの火源に引火する。光と空気で過酸化物を生じ、これが衝撃・摩擦で爆発する。長期保管時は遮光容器に密封し、定期的に過酸化物の有無を確認する必要があります。

代表物質2:二硫化炭素

引火点: -30℃

発火点:約90℃ (極めて低い)

沸点:約46℃

液比重:約1.26 (水より重い)

特徴:第4類で例外的に水より重い液体。発火点が90℃と低く、熱湯でも発火する可能性がある。蒸気は有毒で麻酔作用がある。水より重い性質を利用して、水を張って保管することで蒸発と引火を防ぐ手法が取られます。試験で水中保管が問われたら二硫化炭素を想起してください。

代表物質3:アセトアルデヒド

引火点: -39℃

発火点:約175℃

沸点:約20℃ (常温で気化する)

液比重:約0.78

特徴:沸点が常温付近のため、貯蔵中も気化が進みやすい。空気と混合すると爆発性過酸化物を生成しやすく、銅・銀・水銀との反応で爆発性アセチリドを生成するため、これらの金属での貯蔵は禁止。

貯蔵・取扱い上の共通注意点

密閉容器:揮発を防ぐため、密栓・遮光が必須。

冷暗所:直射日光を避け、温度上昇を抑える。

火気厳禁:静電気・電気火花にも厳重注意。

換気:蒸気が低所に滞留するため、床面付近の換気を重視。

消火:一般的には水溶性かどうか、引火点の低さに応じて泡・粉末・二酸化炭素を選択。二硫化炭素は水で覆って空気を遮断する方法も有効。

///書いた人

危険物乙4対策問題道場編集チーム

株式会社狼煙(Noroshi Inc.)が運営するNorolu Beaconの編集チーム。 受験生・実務従事者の方が一発合格できることを目指し、 現行の消防法令と市販テキストを照合しながら、 ひとつひとつの記事を手作業で作成しています。

公開日:

///免責事項

本サービスの問題および解説は、現行法令および一般的に流通している危険物取扱者試験の対策教材に基づいて作成しています。ただし、法令改正への追従や個別の事例判断について、その完全性・最新性・正確性を保証するものではありません。

実際の試験は一般財団法人消防試験研究センターが実施します。最終的な合否判定は同センターによるものであり、本サービスの結果は試験合格を約束するものではありません。

本サービスを利用したことにより生じたいかなる損害についても、運営者は責任を負いかねます。実務での危険物取扱いは、必ず現行の法令および所属組織の規定に従ってください。

///関連商品

PR

※当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しており、上記リンクから商品が購入された場合に当サイトが紹介料を受け取ることがあります。掲載商品の効果・効能を保証・断定するものではありません。

//この分野の問題で腕試し

[5]

クイズで腕試し

性質・消火の問題を集中練習。 10問・5分で実力をチェックできます。

//ほかの解説記事

//学びを広げる