製法と等級2026-08-16·読了9分

紅茶はどう作られる?|萎凋から乾燥までの工程と、オーソドックス製法・CTC、OP/BOPの等級表記

紅茶・緑茶・烏龍茶の原料は同じ茶の樹の葉です。何が違いを生むのかを、萎凋・揉捻・酸化・乾燥という工程の流れから読み解き、オーソドックス製法とCTCの作り分け、OPやBOPといった等級表記が何を表すのかまで整理します。

紅茶も緑茶も烏龍茶も、原料は同じ茶の樹の葉です。仕上がりを分けているのは品種の違いだけでなく、摘んだ葉をどう扱うかという工程の違いで、紅茶は葉に含まれる酵素の働きを十分に進めてから熱で止めた茶にあたります。

この記事では、(1)紅茶ができるまでの工程、(2)緑茶・烏龍茶との分かれ道、(3)オーソドックス製法とCTCの違い、(4)OPやBOPといった等級表記の意味、の順に見ていきます。工程を一本の流れとしてつかむと、製法や等級の用語も自然に位置づけられます。

紅茶はどんな工程でできる?|萎凋・揉捻・酸化・乾燥の流れ

紅茶は、摘んだ生葉を萎凋(いちょう)、揉捻(じゅうねん)、酸化、乾燥という順に処理して作られます。この四つが基本の骨格で、どの製法もこの流れの上に成り立っています。

萎凋は、摘んだ葉を広げて風を通し、水分を抜いてしおれさせる工程です。葉がしんなりすることで、次の工程で揉んでもちぎれにくくなり、香りのもとになる成分の変化も始まるとされます。続く揉捻は、葉を揉んでよじり、細胞を壊す工程です。葉の中の成分と酵素が触れ合うようになり、ここから変化が本格的に進みます。

揉捻を終えた葉は、温度と湿度を管理した部屋に置かれて酸化が進みます。日本語では発酵と呼び慣わされていますが、微生物によるものではなく、葉自身が持つ酵素による酸化である点は押さえておきたいところです。葉の色は緑から銅色へ変わり、香りも大きく変化します。最後の乾燥は、熱風を当てて水分を飛ばし、酵素の働きを止める工程です。ここで変化が固定され、保存できる状態の茶葉になります。仕上げに大きさをふるい分ければ、後述する等級の話につながります。

緑茶や烏龍茶とは何が違う?|酸化をどこで止めるか

緑茶・烏龍茶・紅茶の違いは、酸化をどの段階で止めるかにあります。摘んだ直後に加熱して酸化させないものが緑茶、途中で止めたものが烏龍茶、十分に進めたものが紅茶、という位置づけです。

緑茶は、生葉を蒸したり釜で炒ったりして早い段階で酵素の働きを止めるため、葉の緑色と若い香りが残ります。烏龍茶は、萎凋のあとに葉を揺すって縁の部分から少しずつ酸化を進め、途中で加熱して止めます。半発酵茶と呼ばれるのはこのためで、止めるタイミングによって緑茶寄りのものから紅茶寄りのものまで幅があります。

紅茶は酸化を最後まで進めた発酵茶にあたります。さらに、微生物の働きを借りて熟成させるプーアル茶のような後発酵茶もあり、これらを合わせると、茶は不発酵・半発酵・発酵・後発酵という四つの区分で整理できます。原料は同じでも工程で別の飲みものになる、という点が、製法の分野を理解するうえでの土台になります。

オーソドックス製法とCTCはどう違う?|形が違えば出方も変わる

オーソドックス製法は茶葉の形をある程度残して仕上げる伝統的な製法、CTCは葉を細かくつぶして粒状に丸める製法です。仕上がりの形が違うため、湯に入れたときの出方も変わります。

オーソドックス製法では、揉捻機で葉をよじりながら揉み、大きさをそろえてから酸化させます。茶葉の形が残るぶん、湯の中で葉が開いていく過程を楽しめ、産地ごとの香りの個性も表れやすいとされます。工程に手間と時間がかかるのが特徴です。

オーソドックス製法の途中に、ローターバンと呼ばれる機械で葉を細かくしてから酸化させるやり方もあり、伝統的な製法と粒状の製法の中間に位置づけて紹介されることがあります。工程の前段には摘採があり、芯芽と若い葉だけを摘む一芯二葉という摘み方が、質のよい茶葉を得るための目安として知られます。

CTCは、Crush(つぶす)、Tear(引き裂く)、Curl(丸める)の頭文字をとった呼び名で、歯のついたローラーで葉を処理して小さな粒に仕上げます。表面積が大きいぶん成分が短時間で出やすく、濃く色の出た一杯を手早く作れることから、ティーバッグやミルクを合わせる用途の茶葉に広く使われています。どちらが優れているという話ではなく、目的に応じた作り分けだと捉えるのが適切です。

OPやBOPは何を表す?|大きさの区分であって品質の順位ではない

OPやBOPといった表記は、仕上がった茶葉の大きさや形状を表す区分であり、味の優劣を格付けしたものではありません。ここを取り違えると、等級の理解がまるごとずれてしまいます。

代表的なものを挙げると、細長くよじれた大きめの茶葉をOP(オレンジペコー)、それを砕いた細かい茶葉をBOP(ブロークン・オレンジ・ペコー)、さらに細かい細片をファニングス、粉状のものをダストと呼びます。頭に付くF(フラワリー)、T(ティッピー)、G(ゴールデン)などは、芯芽(チップ)を多く含むことなどを示す表記で、TGFOPのように組み合わさって長い名称になることもあります。

オレンジペコーのオレンジは果物のオレンジではなく、オランダの王家の名に由来するという説が知られています。実用の面では、茶葉が細かいほど成分が早く出るため蒸らしは短めに、大きいほど長めに、という調整の目安として使えます。等級表記は産地や生産者によって使い方に幅があるため、絶対的な基準として暗記するのではなく、大きさの目安と考えておくとよいでしょう。当サイトの練習問題では、萎凋から乾燥までの工程、オーソドックス製法とCTC、グレード表記といった区分でそれぞれ演習できるようにしてあります。

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本記事は、紅茶検定の学習を補助する目的で、紅茶の製法と等級表記に関する一般的な知識を整理したものであり、特定の学習効果や合格を保証するものではありません。学習法や理解の進み方には個人差があります。

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紅茶検定 対策問題道場編集チーム

株式会社狼煙(Noroshi Inc.)が運営するNorolu Beaconの編集チーム。 紅茶検定の合格を目指す方を後押しできるよう、 一般的な紅茶の資料を照合しながら、 ひとつひとつの記事を手作業で作成しています。

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